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助成先団体 訪問レポート

特定非営利活動法人 淡路島アートセンター

 2004年水害で被災した古い料亭「日の出亭」の再生の過程そのものを、若手アーティストの創作と発表の空間としている。アートの視点からとらえた淡路島の魅力を島民のみならず全国に発信し、淡路島の街づくりに貢献せんとする“欲張りな取り組み”を訪問しました。
 数少なかった“真夏日”の午後、「大人が若者を支援する」ことの意味を少しは感じ取れました。

助成対象活動日の出亭リノベーション〜1STステージ〜
助成分野第6回(2008年度) コミュニティ分野
助成決定額200,000円
助成内容 1.扉修理         15,000円
2.雨戸・手すり      70,000円
3.壁修理         80,000円 の内
4.桟敷         192,500円    200,000円
5.塗料          15,000円
活動拠点兵庫県淡路市塩尾

 全国からは、約10組20人ほどのアーティストが訪れ、創作に励み発表を行っている。
 第1号作品は猫足のバスタブであり、入浴そのものがアートとして耐えられる空間を創造している。
 フロの残り湯を使った「あぶりだし絵」の掛け軸がかかる“料亭おみず”の部屋もアート作品である。
 布団職人さんは、古布と打ち直した綿を活用しながら楽しい座布団を作成し、来客者用として使用している。
 古井戸も万華鏡として、「光や水滴を取り入れる角度を決め、鏡をどのように配置すればどのような万華鏡となるか」を緻密に計算しながら創作中とのこと。
 この夏、日の出亭の寮長を務める東京の学生は、手づくりの料理をラップで紹介する映像を制作している。

 『淡路島アートフェスティバル』(8月1日〜31日の土・日)を毎年開催し、全国から500人ぐらいが淡路島を訪問するとのこと。この活動は、「アートツーリズムでいこう アサヒ・アート・フェスティバル2009」(全国26の地域が参加、特別協賛:アサヒビール株式会社)にも参加している。

 団塊世代の私がもつ“街づくり”や“アート”の世界からは、発想そのものの違いをとても感じました。でも、『だからこそエエやん』と思わせる本気度、熱意を感じさせるスケールをもつものでした。若者の意欲を駆 り立て、創作する、発表するこのようなステージを多様に作り出すことが最大の“支援”なのだ。決して、わが世代の経験や価値観を押しつけることではないと感じました。
 まだ若い彼・彼女らが、淡路島での経験を踏み台に大きく飛び立つか、あえなく挫折するかは、彼らが一番よく理解するであろう。彼らが悩んだ時、彼らから相談される「先輩世代」となれるように立振る舞うことができるかなのでしょうネ。こうした関係を理解し「思い切り挑戦できる」場を提供している淡路島の人々の懐の深さ、意気込み、熱意には感心しました。ここへ「お金の支援」ができた街づくり夢基金の価値も再認識したい。

 「この廊下を舞台にして淡路人形浄瑠璃もやったんですよ。淡路島のプロの人が演じて、客はすぐ隣の人達30人ぐらいで、喜んでもらった。」
「この辺の地場産業である線香づくりを学んで、ここで線香の手づくりワークショップもしました」
「寮長が作った廃材利用の小屋をめぐって近所の人と会話が進み、今、彼は野菜の差し入れを一杯もらって助かっているネン」
 台所にころがっている大きなスイカ2玉が、そのことを証明している。

 

 最初から参加している淡路島の青年である久保君の朴とつとした説明から、地元にも理解され支えられて進行していることが理解できる。淡路島も「地方の衰退」が大きな問題となり、若者たちの流出も続いている今、日の出亭リノベーションが、淡路島の街づくりにどのようにつながっていくかと模索は続く。

 街づくり夢基金の助成は、アーティストの活動の場である日の出亭をハード面で支援するものである。
2階の海側に立派な桟敷がすでに出来上がり、雨戸や壁の修理も完成していた。
「誰が工事したん?」 「私らの手づくりです」 「ご立派!」

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